
Scorpion Mirage!!
◇バックストーリー ※小説ではないので気楽に読めるはずで、結構面白いシーンがあると思います
きらめき高校・女子サッカーチームの編成が行われた。
ポジションは各々の特性を自覚し、揉める事なく決定したが、問題はキャプテンだった。
伊集院、紐緒という自己主張の強い者。一方、清川、藤崎という実力と実績を持ち合わせる者。これでは決まるはずもあるまい。
そこで、全校生徒の投票によりキャプテンを選出する事にした。

各キャラクターの総合表
キャラクター紹介
★シナリオジャンプ
投票結果発表
チーム名決定〜練習
県大会
全国大会・予選リーグ
全国大会・決勝トーナメント
全日本女子高生チーム編成
★
《投票結果発表》

鏡…307票 投票者のほとんどは男子。投票前の自分のアピールは惜しんでいなかった。
魅羅「ほーっほほほほ、当然でしてよ。」

伊集院…273票 権力と財力で票を集めたが及ばず。女子の投票率が低かったのも敗因。
レイ「僕とした事が…。だが魅羅君なら色んな意味でインパクトがあり、キャプテンを任せてもいい。僕はおとなしく引き下がるとしよう。」
藤崎…103票 可能性は認められているものの、際立って優れる点が無い事と、投票前の自分のアピールが無かった事で、この票に留まる。
詩織「キャプテンになっちゃうと噂されるしぃ…。」
清川…80票 水泳部での実績は認められるものの、対象はあくまでサッカーだった。また、投票前のアピールではボールを扱うノーコンさが浮き彫りになってしまった。
望「悔しいなー。でもキャプテンじゃなくても全力を尽くすぜ。」
片桐…7票
彩子「All right 別に気にしてないわよー。」
朝日奈…5票
夕子「多分、友達の誰かが入れてくれたんだと思う。キャプテンなんて超面倒だしー、票が入るとも思ってなかったから、いいみたいな。」
紐緒…1票 自分に入れただけだった。
結奈「この私のような天才の才能など、凡人に解るはずもない事が証明されたわね…。」
☆チーム名決定
魅羅「私が美しいチーム名を考えてよ。」
詩織「へー、聞かせてー。」
魅羅「『美しさって罪ね』はどうかしら? 聞くからに美しそうな名前でしてよ。」
沙希「あはは…みんなはどう思う?」
優美「うっ、優美は先輩達にお任せします。」
夕子「ちょダサー。」
彩子「No それはBad Name! 表面だけで芸術的なハートが感じられないわー。」
未緒「それ以前の問題のような気が…。いえ、あくまで私の考えです。」
レイ「その名前なら、僕は降りさせてもらうよ。」
ゆかり「まあ、いいお名前です。」
夕子「みんなとずれてるよ、ゆかり。」
詩織「本気でその名前にするつもり?」
魅羅「ほーっほほほほ、単に言ってみただけよ。私もそんな名前がいいと思ってるはずがないじゃない。(おかしいわね、私の親衛隊のみんなは褒め称えてくれたのに。)」
望「もっと強そうで、カッコいい名前はないのか?」
魅羅「それでは彼が名付けた『レッド・スコーピオン』はどうでして?」
レイ「うむ。庶民的にせよ、それなら悪くもないな。」
望「強そうじゃんか。」
愛「あのっ、私もいいと思います…。」
夕子「うん、さっきのよりは超マシって感じ。意味は分かんないけど。」
結奈「低能な貴女が考えたんじゃなければ、なんでもいいわね。」
魅羅「そこまで言われたくなくってよ。とにかく、チーム名は『レッド・スコーピオン』で決まりですわ。」
詩織「次はユニフォームを決めたいなぁ。」
ゆかり「色はやっぱり黄色が宜しいと思います。」
夕子「アタシは青がいいけど、ゆかりに合わせて黄色ってのもって感じ。」
彩子「No! レッド・スコーピオンで、ユニフォームがイエローやブルーだったら笑い者だわ。スカーレット・真紅をベースにした芸術的なデザインがいいわー。」
魅羅「賛成ですわ。私に似つかわしい薔薇を入れたくってよ。」
レイ「待ちたまえ、薔薇は僕のトレードフラワーのはずだが。」
ゆかり「そうとも言えません。植物園では鏡さんに似合うと、わたくしは言いました。」
魅羅「ほーっほほほほ、私の肖像画には薔薇に囲まれた奴もありましてよ。親衛隊の持つプロマイドをご覧なさい。」

詩織「間違いなく薔薇の花だわ。」
結奈「ふん、コ@ミと言っても広いし、各タイトルの開発期間も長期に渡ってるから、矛盾が出て来ているのよ。」
魅羅「とにかく、薔薇の花は私の物、良くって?」
レイ「ぐむう…いた仕方あるまい。」
ゆかり「伊集院さんにはちゃんと百合の花が割り当てられています。良かったですねぇ。」
彩子「ユニフォームは私がデザインするわよー。」
《きらめき高校・サッカー練習場》
練習が行われていた。
彩子「それにしても、It's worm. 暑いわ。」
結奈「5月の気温は、時に7月並になるのよね。まあ、この私は携帯クーラーのお蔭で汗をかかないけど。」
沙希「全然動いてないから、汗をかかないのは当然のような気が…。」
結奈「この私の実力は、実戦まで秘密なのよ。」
古式ゆかりが自分の側に来たボールを嬉しそうに抱えた。
詩織「古式さん、ボールは手で触っちゃいけないのよ。」
ゆかり「おやまぁ、伊集院さんは手を使ってますが…。」
詩織「伊集院さんはキーパーだから、手を使えるしぃ使わなきゃ損なのよ。」
沙希「損得の問題じゃないような…。」
結奈「話にならないわね。そう言えば、メンバーは12人で1人要らないのよ。貴女の新しいポジションはあそこよ。」
結奈はベンチを指差した。
優美「うわぁ、きついなあ…。」
ゆかり「まぁ…あそこでは手を使えるのでしょうか…。」
結奈「手だろうと足だろうと使いなさい。所詮、玉拾いなのだから。」
ゆかり「…よく解りません。」
ゆかりがしょんぼりと向かったベンチでは、鏡魅羅が取り巻きに日傘を持たせている。
詩織「鏡さん、どうして練習をしないの?」
魅羅「ほーっほほほほ、美しい私は練習など必要なくてよ。」
望「汗かくのって気持ちいいぜ。」
魅羅「その汗をかくのが好きではなくってよ。汗ダクダクの貴女は臭いそうで美しくありませんわ。」
望「なにー!?」
詩織「キャプテンなのに、そんな理由で練習しないなんて…。」
魅羅「藤崎さんを副キャプテンに任命しますわ。これで良くって?」
望「自分勝手な野郎だな! 受けてみな!」
望はボールを魅羅に向けてかなり強く蹴った。
魅羅「あーら。」
魅羅は立ち上がり、豊満な胸でトラップをした。
望「うっ、やるなー。」
望は自分の胸ではできないような気がして、密かに落ち込んだ。
魅羅「100年早くってよ。私と勝負なさい。お返しするわ。」
望「よし、受けて立つぜ。」
魅羅のドリブルは望を抜き去った。
望「くっ。」
詩織「私が相手よ。」
望の次は詩織が魅羅に立ちはだかった。
魅羅「藤崎さん。ふふん、いいのかしら?」
沙希「鏡さん、こっちよ。」
沙希がパスを促した。
魅羅「割りといいわよ、虹野さん。私の美しいパスをちゃんと受け取りなさい。」
詩織「えいっ!」
魅羅の出したパスは詩織がカットした。
魅羅「…なかなかじゃない、凄いわ。」
ボールを持った詩織は、ドリブルで魅羅の横を通り抜けようとする。
魅羅「させなくってよ! ミラージュタックル!」
詩織「ええっ!?」
魅羅の長い脚で行われたタックルは詩織からボールを奪い返した。
詩織「そんな…。」
魅羅「今度こそパスをお返しなさい。」
魅羅は沙希に向けてボールを蹴った。
バシッ
ボールは沙希の顔面を直撃した。
魅羅「あ、あら、偶然よ偶然…。」
沙希「うん、平気、頑張る頑張る。」
鼻血を出した沙希だが、魅羅に向けセンタリングを出した。低めに浮いたボールだ。
魅羅「いいボールよ。シュートしましてよ。」
レイ「ふっ、この僕が止める!」
魅羅「ローズ・ミラー!」
ボールは左隅を狙う。
レイ「くっ。」
レイはパンチングで弾いたが、意外な所に片桐彩子がいた。
彩子「Try again. 今度こそ決めて。」
彩子は魅羅へ向けてパスする。高めに浮いたボールだ。
魅羅「これからよ、堪えられるかしら? スコーピオン・ミラージュ!」
魅羅はオーバーヘッドキックを放った。
スコーピオン・ミラージュ、蠍が針で攻撃する時のような足の動きだ。
レイ「なにぃ!?」
ボールはゴールに突き刺さった。
レイ「僕とした事が…。」
彩子「グレイト! 流石はキャプテンねー。」
魅羅「ほーっほほほほ、美しさって罪よね。」
結奈「ちゃっかり、とっかえだまの連鎖台詞を全て言った事だけは誉めてあげるわ。」
魅羅は髪を払いベンチへ戻ろうとする。親衛隊が魅羅を出迎える。
魅羅「汗をかいてしまってよ。」
取り巻きは魅羅の汗を拭き始めた。
親衛隊A「えへへ、このタオルは洗わないぞ。」
親衛隊B「鏡さん、お疲れ様です。スポーツドリンクです。」
取り巻きはストロー付きのドリンクを差し出した。
魅羅「ちゅうちゅう…ふぅ、温度はまあまあね。残りは貴方がお飲みなさい。」
親衛隊C「おおっ、感激ですっ。」
魅羅「私と関節キスができるなんて、世界一の幸せ者ね。ほーっほほほほ。」
フィールドにいる望はボソリと呟く。
望「アタシだって、飲み掛けのジュースを男の子に上げたら、えへえへ笑ってくれたんだ。」
詩織「だけどあの男子は恍惚状態よ。」
親衛隊C「ほけ〜。」
夕子「はいはい、鏡さんの勝ち。」
結奈「誰もあのドリンクを横取りしない所が、彼女の親衛隊の統率力の高さを示唆しているわね。侮れないわ。」
《とあるサッカー場》
夜
魅羅の側には謎の少年がいた。練習場には魅羅と謎の少年の2人だけだ。
徳川「チーム名には、俺の考えた『レッド・スコーピオン』が採用されたみたいだね。」
魅羅「ええ、徳川君。貴方のお蔭よ。」
徳川は夜でもサングラスを着ける少年だ。かなりの美形であり、芸術的な技でサッカーをプレイしていた。『桃マックパックリ』という謎の性癖の為、全日本少年サッカーチーム代表から除名を余儀なくされたと聞かされている。
徳川「あの名前は君の星座から適当に作っただけなんだ。採用されるとは思わなかったよ。君も何やらチーム名を考えていたようだが、それは採用されなかったのかい?」
魅羅「うっ…ええ、自分よりも貴方を優先させたいから…。」
徳川「3日後の初戦、頑張れよ。」
魅羅「ええ。応援に来てくれるかしら?」
徳川「ああ、みんなの前に姿を現す事はできないが、蔭ながら見守っているよ。」
一人の少女が二人の練習を見ていた。
放浪の旅をしながら漫画を作り続ける女の娘、岬菜狼{みさき なろう}であった。
菜狼「あれは全国一のサッカー少年と言われていた徳川君! あの女の子は徳川君からサッカーを教わっているのか…。確かにいいドリブルだよ。」
魅羅「スコーピオン・ミラージュ!」
菜狼「凄いシュートだ! あれはボクにもマネできないな。」
菜狼は思わず飛び出し、ボールに駆け寄った。
菜狼「ボクと勝負しようよ。」
魅羅「?!」
突然現れた菜狼は魅羅に向かってドリブルを進める。
魅羅「ふふん、私に勝負を挑もうなんて。」
菜狼は魅羅を抜こうとする。
魅羅「ミラージュ・タックル。」
菜狼はタックルをかわし、魅羅を抜いた。
菜狼「やったっ!」
魅羅「そんな…。」
菜狼は誰もいないゴールにシュートを決めた。
菜狼「ボクは岬菜狼。『軟骨って美味しいなFC』のメンバーだよ。今夜はありがとー、さよならー。」
菜狼は魅羅に微笑んで去っていった。
菜狼(今回は彼女の意表を突いたのか、まぐれで抜けたけど、あのタックルは翼子ちゃん以上だ。凄い奴がいる、これは翼子ちゃんへのお土産になるよ。)
魅羅「私の負けですって…?」
徳川「軟骨FCといえば、鈴丘県代表に選ばれたチームだな。まずは県大会で優勝し、全国大会に出るんだ。そしたら、いずれは彼女と戦え、今日のお返しをできるかも知れない。いや、勝てるように実戦で自分を磨くんだ。」
魅羅「ええ、リベンジは私のパワーの源なのだから。」
徳川「俺は君に『ローズ・ミラー』と『スコーピオン・ミラージュ』の2つを授けた。今後、君の内に秘めたパワーで、伝説のシュート『エリニュス』を完成できればいいのだが…。」
魅羅「エリニュス…今の私には何も見えてないわ。今は遥か遠い存在ね。」
◇県大会開幕
レイ「大会から申し出があったのだが、『サッカークラブ レッド・スコーピオン』という名前は長過ぎるようだ。表記では『紅蠍SC』として、本来の名称を読ませる事になったよ。」

◇県大会・初戦
魅羅の親衛隊を始め、大勢の生徒が応援に駆けつけた。
紅蠍SCは十聖高校と対戦する
…
7−0で勝った。
魅羅「当然よ。」
◇県大会・決勝戦
響野FCとの対戦
光「ゴーゴー!」
琴子「お手柔らかに。」
彩子「O.K. いいわよー。」
琴子「西洋の言葉を使う人間には絶対に負けられませんわ!」
彩子「Oh No. なんだかこの人、急に怖くなったわー。」
美幸「美幸ぃ、頑張るぅ!」
優美「優美も頑張る。」
楓子「私、ま、負けないもん。」
茜「手加減しないよ。」
望「受けて立つぜ」
美帆「妖精さん、見守っててくださいね。」
夕子「あっれー、真帆たん。どうしてそっちのチームにいるわけ?」
美帆「私は美帆ですよ。真帆ちゃんは私の妹です。」
ゆかり「それはそれは、宜しくお願いします。」
美帆「占いによると、『キャプテン魅羅』がゲームになれば、真帆ちゃんを隠れキャラとして仲間にできますよ。」
見晴「コアラッキー。」
美帆「ぷぷぷ…。ケロちゃん、面白いです。」
夕子「とにかく真帆たんの胸が縮んじゃったワケでも、パットだったワケでもなくて安心したみたいな。」
美帆「う…。」
沙希「頑張る頑張る。」
ほむら「俺の必殺シュート・ゴッドドリルを見せてやる。」
メイ「お姉様のチームなどに負けはしないのだ。お姉様以外の全員に、強烈な電気をお見舞いしてくれるのだ。」
レイ「はっはっはっ、それはどうかな妹よ。こっちにも優秀な反則技を使う電磁気師がいるのだよ。」
結奈「ふっふっふっふ、その程度の装置、この私があっと言う間に破壊してやるわ。それより、そっちのチームのメンバーには、毒ガスにも注意させておきなさい。」
メイ「はっはっはっ、それは面白いのだ。地獄へ行くのはそっちなのだ。」
詩織「一体、なんの試合なのだか…。」
光「メラメラメラメラ…。」
詩織「えっ?」
光「どっちが真のヒロインか勝負!」
詩織「なぁんだ、口でメラメラ言うから、RPGの呪文を唱えてるのかと思っちゃった。」
優美「先輩、その呪文名は炎の音を元に作られてるんです。」
魅羅「なにやら脇役達の台詞が続きましたが、そろそろ試合開始でしてよ。とにかく、勝つのは私達ですわ。ほーっほほほほ。」
花桜梨「そう…仕方ないわね。」
試合が開始した。
…
詩織と光が対峙する。
光「勝負!」
詩織「くっ。」
詩織はボールを持った光に抜かれた。
魅羅「なにをやってるの藤崎さん!」
陽ノ下光はシュートする。
光「ヒカリン・シャイニング!」
結奈「今よ、行きなさい。」
見晴「コアラッ!」
ドカッ
見晴は光の足にぶつかった。
光「うきゃー!」
見晴「ごめんなさい。」
シュートは伊集院がキャッチした。
見晴「痛くなかった?」
光「痛いよほぉ…。」
…
メイの持ったボールは、清川望が奪った。
メイ「ちょこまかとうるさい蝿なのだ。」
望「いくぜ、片桐さん。」
彩子「O.K.よ。」
望と彩子はパスを返しながらゴールへ向かう。
メイ「どうなるか目に物見せてくれるのだ。」
メイの目に最初に留まったのはストライカーの魅羅ではなく、あちこちを駆け巡る望だった。
望はシュートする。
舞佳「よし、軽い軽い。」
キーパーの舞佳はパンチングで弾いた。
こぼれ玉は魅羅の前に来たが、茜が立ち塞がった。
茜「シュートはさせないよ。」
魅羅「あらっ、随分大きな胸ね。」
茜「えへへ、貴女にも負けないよ。」
魅羅「まるで牛のような胸ですわ。」
茜「うー、怒ったよー!」
感情を乱した茜を魅羅はドリブルで抜き去った。
琴子「この先は通しません。」
魅羅「ふふん、このままシュートでしてよ。」
魅羅のシュートは琴子の脇を掠め、ゴールへ向かう。
舞佳「うっ、取れるか?」
ゴールポストに当たり跳ね返った。
ボールには詩織が飛び込む。
詩織「シオリン・シャイニング!」
光「あ゛ー!、私のシュート盗られたー!」
詩織「盗られたなんて、ひどい事言うのね。参考にしただけよ。」
シュートはゴールに突き刺さった。
舞佳「くー、なかなかやるねぇ。」
…
光「みんな、1点返すよー。ゴーゴー。」
ほむら「俺が決めてやる。」
響野チームはキックオフした。
望「へん、いただきっ。」
望はボールを奪おうとダッシュした。
メイ「今なのだっ。」
チュドーン
望「うわー!」
望はメイの作動させた起爆地雷の餌食となった。
メイ「はっはっは、メイに逆らうからだ。」
朝日奈夕子はこぼれ玉を魅羅にパスしようとキックした。
パコーン
ボールはメイの後頭部を直撃した。
夕子「あっ、ごっめーん。」
メイ「痛いのだ…。メイにこんな事をしてタダで済むはずないのだ。次に地獄へ行くのはお前なのだ。」
夕子「げげっ。」
結奈「ふっ、あの子は動き回って攻撃するタイプね。私は待ち伏せして仕留めるタイプなのよ。まあ、この試合が終わる頃にはこの私の家来にしてやるわ。伊集院家の財力を得れば、この私の野望達成も近いわね。」
…
光がシュート体制になる。
光「ヒカリン・シャイニング!」
結奈が指示を出す。
見晴「コアラッ!」
ドガッ
光「あんぎゃー!!!」
見晴「あれ、人違い? またぶつかっちゃったね。本当にごめんなさい。」
光「あぐ、あぐ…。」
光の目はイッていた。
結奈「ふっ、今度こそ潰れたわね。ご苦労だったわ、館林見晴さん。」
メイ「卑怯なのだ! こんな事が許されていいはずないのだ。」
結奈「ふん、ウチの清川望と朝日奈夕子を火薬で葬り去った人間に言われたくないわね。」
望「待ってくれ、アタシはまだ死んでないぜ。」
顔に黒い灰が付着した望が立ち上がって言った。
夕子「アタシはもうダメ…。」
フラフラ歩く夕子の髪は逆立ち、顔にも黒い灰が付着していた。
メイ「しぶとい奴らなのだ。こんな事なら、放射線物質を爆薬に混ぜておけばよかったのだ。」
…
4−1で勝った。
結奈「ふっ、相手にならないわね。」
メイ「悔しいのだ…。」
魅羅「ほーっほほほほ、私は無傷でしたわ。どうやら美しい天使に護られているようですわ。」
美帆「天使と言うか、きっと妖精さんだと思います。電気、火炎、ガスの飛び交う中、私も無傷でしたから。」
結奈「ふん、どっちも同じよ。非現実的な点においてね。」
詩織「人間関係がドロドロしてて、物凄く嫌な試合だったわ…。」
沙希「あはは…、なんだか当の本人が言うと説得力なかったりする。」
魅羅「全国大会ではこんな事はなくってよ。まともなサッカーを期待してよくてよ。」
見晴「コアラ楽しみ。」
《きらめき高校・サッカー練習場》
県大会を優勝し、浮かれた気分で練習していた。
魅羅「今日はこれで帰らせていただくわ。県大会・優勝祝い、私のサイン会がありますの、ほーっほほほほ。(ホントは優勝祝いを兼ねて、彼とデートする約束なのよ。)」
夕子「アタシも用事があるから帰ろっと。」
詩織「朝日奈さんは、その手でいつもサボルからダメ。」
魅羅は嬉しそうに帰った。
彩子「彼女、すっかりクィーン気分ね。」
結奈「ふん、その内、この私の手足として働く男型ロボットを大量に作ってやるわ。この私の言う事を何でも聞いて、あの子の親衛隊以上に働くのよ。」
沙希「それって悲し過ぎると思う…。」
結奈「う、うるさいわね! レンタルして欲しかったら、この私を怒らせない事ね!」
暫くして練習を見ている鋭い目が現れた。
精玉県代表、冥環{めいわ}SCのキャプテン・日向次郎子{ひゅうが じろこ}と沢田武美{さわだ たけみ}だった。
日向「県大会で失点1に抑えた秀才キーパーとはあの女か。もう一人、エース・ストライカー・クィーンと名乗る女もいるらしいが。」
沢田「動きの良さと容姿から見て、あの赤毛の女がそうでしょう。藤崎という名前みたいです。」
詩織「メグ、パスするわよ。いーい、いくわよ。」
愛「うん。」
日向「藤崎! チンタラやってんじゃねー!」
詩織「えっ?」
突然現れた日向に詩織は吹っ飛ばされ、ボールを奪われた。
詩織「くすん。」
レイ「ふん、招かざる道場破りの登場かね? 返り討ちにしてくれる!」
沙希は日向からボールを取ろうとする。
日向「どけっ!」
日向の強引なドリブルに沙希は吹っ飛ばされた。
沙希「あーん。」
日向の正面には愛がいる。
愛「こ、怖い…。」
日向は愛に向けてボールを蹴った。
愛「うげっ。」
ボールは愛のおなかを直撃し、愛はうずくまった
日向はまたボールを得、愛の横を通り抜けた。
結奈「うっ…。」
日向が迫るが、結奈は動けなかった。
日向「タイガーショット!!!」
結奈「!!!」
レイ「なにぃ!?」
ボールは結奈の髪を掠め、隠れた右目が露わになる。
レイは一歩も動けず、ボールはゴールに突き刺さった。
日向「はっはっはっは、全国大会の優勝は冥環SCで決まりだな!」
日向次郎子は勝ち誇って去っていった。
結奈「ふん、汚染物のような女だったわね。対戦する事があったら、試合中に通常の10倍以上の電撃をお見舞いしてやるわ。」
彩子「どうせなら、今日やれば良かったのにー。」
沙希「あはは、過激。」
結奈「残念だけど、電圧が上がる前に行ってしまったのよ。100倍の設定は流石に時間が掛かり過ぎたわね。」
◇全国大会
《会場近くの駅・ホーム》
魅羅「大都会のターミナル駅の3つ隣にある、ハイカラな駅でしてよ。」
彩子「デザインもビューティフルね。」
レイ「うむ、彩子君の言う通りだ。多少庶民さも残っているがいいとしよう。」
線路を挟んだ2つのホームから、2人でパスを繰り返す小柄の少女達がいた。彼女達は飽田県代表・鼻輪FCの双子の姉妹、立花政子と和子だった。
駅員「こらー、やめんかー!」
快速列車が現れた。この駅を通過するので、スピードは落ちていない。
ボールは電車に飛ばされどこかへ行ってしまった。
和子「あちゃー、もう次の電車か。」
政子「やっば、飽田とは違うねー。」
結奈「ふん、単なる田舎猿ね。都会には電車が何本も通る事すら知らないなんて。」
政子「なによー! 飽田には新幹線が通ったんだよ!」
未緒「通ったというか、終着駅ですよ。」
レイ「新幹線くらいで騒いでちゃ困るねぇ。庶民は庶民でも、田舎庶民はもっと扱いに困るようだ。」
双子は顔を赤くして怒っている。
詩織「紐緒さんも伊集院さんも、もうそれくらいにしておいたら?」
魅羅「勝負はサッカーで着けましてよ。赤い顔のお猿さん達。」
和子「うきぃー! 覚えてなよ!」
双子は去った。しかし、切符を入れずに自動改札を通ろうとして、恥をかいていた。
◇予選リーグ
未緒「予選リーグでは、軟骨FC、鼻輪FC、名も無いFCと対戦する事になりました。
魅羅「えっ? あの軟骨FCといきなりですの?」
レイ「どうかしたのかね?」
好雄「軟骨は優勝候補らしいぜ。天才キーパー若林源{わかばやし みなも}、MFの大空翼子{おおぞら つばさこ}は県大会で有名になったし。」
魅羅「岬という小娘にも注意なさい。」
結奈「ふん、これに耐えられる人間はいないわ。」
ビビーン
結奈は電磁気装置を持って、手が振動していた。
レイ「とにかく明日からだ。諸君、頑張ろうじゃないか。」
◇VS 名も無いFC
4−0で勝った。
魅羅「順調な出だしでしてよ。」
夕方
ミーティングが行われた。
ゆかり「皆さんに大事なお話があります。試合中にわたくしの出番が無いので、お父様・古式不動産はスポンサーを降りるとおっしゃっています。」
レイ「それはまずいなぁ。今回の僕は女で登場してるから、伊集院財閥はスポンサーの看板を出せないのだよ。それに、県大会では我が妹のメイが、かなりの資金を使ってしまったようだし。」
結奈「ふん、たまには出ればいいわよ。役に立たない人間なら、もう1名いるから。」
結奈は指差した。
優美「うわっ、優美だったら泣いちゃう。」
どうやら優美とは違う方向だ。
見晴「えっ? 私?」
結奈「違うわ。指先の角度は貴女から2度もずれてるじゃない。それに、貴女はエース殺しで役に立ってるしね。」
見晴「ほっ、県大会の決勝で陽ノ下光と赤井ほむらを潰したのは私だものね。」
結奈の指の先には美樹原愛がいた。
愛「…は、はい。」
結奈「一応、飾りだけのキャプテンの意向も聞いておくけど。」
キャプテンの魅羅だが、結奈の威圧的な雰囲気には口出しできなかった。
魅羅「よ、よろしくってよ。」
夜
散歩していた伊集院を車が掠めていった。
レイ「ぐわっ…。」
翌日
夕子「聞いて聞いて、大変よ。伊集院さんが手を怪我したみたいなー。」
詩織「ホント?!」
優美「キャプテン、どうするんですかー?」
魅羅「美樹原さんに元のポジションに戻ってもらい、古式さんにキーパーをやってもらいますわ。」
ゆかり「わたくしがキーパーですの? 嬉しいですねぇ。」
詩織「古式さんはそう言えば、練習中に鏡さんのシュートをキャッチしちゃった事もあったわ。」
沙希「うん、ハンドだけどね。」
魅羅「ふふん、試合では私の活躍しかないでしょうから、キーパーは誰でも同じでしてよ。ほーっほほほほ。」
未緒「ですが、明日は優勝候補の『軟骨って美味しいなFC』との対戦です。」
結奈「ふん、スイーパーであるこの私が食い止めてやるわ。」
レイが現れた。
レイ「…済まない。こんな時に怪我をしてしまって。」
詩織「大丈夫なの?」
レイ「試合は当分無理だ。ベンチに座り、アドバイスを中心に行いたいと思う。僕が試合に出られるようになるまで、君達で頑張ってくれたまえ。」
◇VS 軟骨FC
菜狼「キャプテンの鏡さん、正々堂々と戦おう。」
魅羅「よろしくてよ。(正攻法で戦わない人がディフェンダーには何人かいるけれど。)」
結奈「ふっ、どうなるかも知らず、能天気に…。そうよね、館林見晴さん。」
見晴「コアラ頑張らんと。」
試合が始まった。
翼子はドリブルで進む。
魅羅「ローズミラータックル!」
翼子「なにぃ!」
魅羅は翼子からボールを取った。
魅羅「藤崎さん!」
魅羅は詩織にパスを渡し、すぐに詩織は魅羅に返した。
ゴール前の魅羅に低いボールが来る。
魅羅「ローズ・ミラー!」
若林「せいや。」
若林源はあっさりキャッチした。
魅羅「嘘でしょ?」
…
今度は翼子達が攻めてくる。
翼子「ドライブシュート!」
結奈「ハイパーメカ!」
メカは間に合わなかった。
ゆかり「まぁ!」
先取点を取られた。
…
ゴール前の魅羅に高いボールが上がる。
魅羅「スコーピオン・ミラージュ!」
若林「せいや。」
若林源はキャッチした。
魅羅「そんな馬鹿な…。」
優美「セイント。」
若林「せいや。」
優美「わー、若林さんもセイント星矢を知ってるんですねー。」
若林「ああ、俺達の登場する雑誌では後輩だからね。」
…
0−3で負けた。
魅羅「そんな…。シュート回数はこっちが遥かに多いかったのに…。」
詩織「天才キーパー、若林源…。」
結奈「遠隔装置を開発しておく必要があったわね。この私のポジションじゃ、キーパーを電気やガスで仕留める事は不可能だったわ。」
詩織「電気にガス…水道があれば公共機関みたい。」
結奈「ふっ、今度は水圧を利用した装置でも作っておくわ。」
沙希「今のは紐緒さんへのアドバイスじゃなくて、負けたみんなに笑って欲しかったのだと思う。」
夕子「誰も笑ってないけど。」
詩織「くすん。」
彩子「それにしても、翼子・大空の技術はビューティフルだったわ。」
結奈「翼子には何度も電撃を食らわせたはずなのだけど、なぜか立ち上がって来たのよね。」
優美「ボロボロになっても、聖闘士星矢みたいに立ち上がって来たよー。」
沙希「まさに根性だったわ。」
見晴「えーん、岬菜狼は私が仕留めたのにぃ。」
結奈「ドライブシュートのデータ解析が終わったのも、試合終盤でしかなかった…。この次があればきっと…。」
魅羅は心配そうに見ていた徳川を発見し、駆けていった。
魅羅「負けてしまったわ…。」
徳川「どうした?魅羅ちゃん。君らしくない表情じゃないか。」
魅羅「もう終わりよ…。」
徳川「いいや、終わりじゃないさ。おっと、他の女の子に見つかっちゃうよ。さあ、戻るんだ。」
魅羅はチームのベンチへ戻った。
レイ「知っているとは思うが、落ち込む事はない。リーグの上位2チームが決勝トーナメントへ行けるのだからね。」
彩子「私達は1勝してるから、後1勝でトーナメントに残れるわー。」
結奈「あの田舎猿のチームに勝てば、まだチャンスはあるわけね。」
詩織「結構強いみたいよ。昨日は軟骨と引き分けだったし。」
魅羅「あの軟骨と引き分け?!」
夕子「噂では昨日の試合前、キーパーの若林ちゃんが、拾った物を食べて吐き下しになったみたいな。森崎とかいう下手クソなキーパーが代わりに出てたよ。」
彩子「アイシー、了解したわ。若林は試合には出なかったのね。」
レイ「ふむ、軟骨市の若林と言えば庶民よりは若干金持ちのようだが、拾い食いをするなど所詮は庶民に過ぎなかったようだ。」
詩織「庶民でも拾い食いをする人なんて、そういないと思うけど…。」
沙希「とにかくファイトよ、全力を尽くしましょ。」
夜
魅羅「私にもドライブシュートが使えたら…。」
徳川「あれは強靭な脚と微妙な調整がないと難しい。」
魅羅「私の脚ではダメでして?」
魅羅は脚を見せつけた。
徳川「ごくっ、そこまで見せる…いや、そこまで言うなら教えようか。」
魅羅「…今の『ごくっ』とはなんでして?」
徳川「単に生唾を飲み込む音だよ。気にしない気にしない。」
翌日
◇VS 鼻輪FC
和子・政子「スカイラブハリケーン。」
双子のコンビ技で先取点を許した。
結奈「あれがハリケーンとは笑わせてくれるわね。本当のハリケーンをその内に見せてあげるわ。」
和子「へへー、一歩も動けなかった癖に、負け惜しみ言うなよなー。」
結奈「ふん、小猿が何を言っても、この私は動じないわ。」
ボールに追いつけなかったゆかりが言う。
ゆかり「わたくしはまだ、キーパーになってからボールを触っていません…。」
沙希「ドンマイ、ドンマイ。」
彩子「No 発音が最悪よ。Don't Mind. Don't Mind.」
魅羅「ちなみに、ドライブ・ミラージュはどう発音して? 叫ぶ時に発音が悪いのは恥ずかしくってよ。」
彩子「O.K. Drive Mirage. Vの発音に気をつけてねー。」
魅羅は彩子から発音を教わった。
魅羅「さあ、今度はこちらの番でしてよ。」
彩子「みんなー、いきましょー。」
…
ゴール前の魅羅にチャンスボールが来る。
魅羅「ドライブ・ミラージュ!」
ボールはドライブシュートのように弧を描き、鼻輪ゴールへ直撃した。
大空翼子と岬菜狼が見ていた。
菜狼「ほらっ、やっぱり彼女は凄いだろ? 翼子ちゃんのシュートより更に強いシュートを編み出しているよ。」
翼子「ああ、彼女がやっぱり僕のライバルだね。実際、若林さんの吐き下しが治っていなかったら、あの試合はどうなっていたか分からなかったよ。」
菜狼「うん。それに、紅蠍の本来のキーパーは怪我をしていたみたいだね。紅蠍とはもう一度戦いたいな。」
…
4−2で勝った。
結奈「所詮、小猿はここまでね。」
魅羅「決勝トーナメント進出ですわ!」
◇VS 武蔵FC
詩織「相手チームは『むさし』なのに、キャプテンはむさい女の子どころか美人よ。」
しーん
沙希「…今のって笑う所だと思うよ、みんな。」
夕子「誰も笑うつもりないけど。」
彩子「So Cold. 寒い冗談ね。」
見晴「コアラつまらん。」
結奈「ふっ、館林見晴さんのワンパターンのダジャレの方がまだマシね。」
詩織「くすん。」
大勢の男子に声援を受ける美杉淳子がいた。
魅羅「フィールドの女王・美杉淳子ですって? どちらが美しい女王か勝負よ。」
淳子「君には負けない。サッカーも、男を手玉に取る事も。」
魅羅「ほーっほほほほ。試合に勝ち、貴女の親衛隊も私の物にしましてよ。」
…
魅羅と淳子が対峙した。
魅羅「ミラージュドリブル。」
淳子「ふっ、ボールは貰った。」
魅羅「うっ。」
…
詩織「センタリングよ。」
魅羅「OKでしてよ。」
詩織の的確なセンタリングだが、美杉淳子にカットされた。
詩織「そんな…。」
…
魅羅はボールを持っていたが、前方には美杉がいて、立ち向かう気になれなかった。
魅羅「ちょっと遠いけど、ここでシュートよ。ドライブ・ミラージュ!」
美杉は胸で受け止めた。
美杉「ぐっ。」
こぼれ玉は詩織が取った。
詩織「ドライブシュート!」
詩織のシュートはゴールに決まった。
魅羅「あらっ、いつの間にドライブシュートを覚えたのかしら?」
詩織「うふふ、鏡さんのドライブミラージュを見てる内に、私にもできるんじゃないかなぁって思ったの。」
…
3−2で勝った。
魅羅「色んな意味で恐ろしい相手でしたわ…。」
彩子「今回のキャプテンは体裁ばかりで、全然活躍してなかったわよー。」
魅羅「とにかく勝ったのだから、美杉さんの親衛隊を私の親衛隊と併合してよ。」
美杉の親衛隊長「美杉さんを真に倒したと言える藤崎詩織さんを、我々はこれから女王と呼びます。」
魅羅「んもぅ! どうしてそうなるのよ!?」
詩織「困っちゃうなぁ、もう。そんなの噂になるしぃ、私はダメだから、美杉さんに返すわ。」
◇準々決勝
魅羅「たまには他のチームの試合も見ないといけなくてよ。」
望「アタシはちゃんと研究してるぜ。」
未緒「次はホカ井戸代表・腐乱脳{ふらんのう}FCと、精玉県代表・冥環SCとの対戦です。」
詩織「冥環!」
魅羅「あらっ? 今度は藤崎さんが燃えてるみたいね。」
レイ「僕の手はほとんど治ったよ。準決勝からは僕の出番だ。特にあの冥環が勝ち残ったらね。」
未緒「キーパーの墓島津犬子{はかしまず いぬこ}さんもチェックして下さい。」
腐乱脳FCキャプテン・街山は、冥環SCに叫んだ。
街山「私達はお前達のように、いつもグランドが使えるわけじゃないんだ。雪の降る日は井戸の中で練習するしかないんだ。そんな私達の力見せてあげる。」
日向「ふん、街山、お前になど負けん。」
…
試合が終わった。
4−1で冥環の勝利だ。
街山「くっ、私達の青春は終わった。悔い無し…。」
日向「墓島津から1点取った事だけは誉めてやる。」
日向次郎子は紅蠍のメンバーを発見した。
日向「偵察か?藤崎。メンバーのみんなに、俺のシュートをかわす練習でもさせておく事だな。」
詩織「くすっ、私はキャプテンじゃないわよ。」
魅羅「あらっ、貴女とは初対面ですわね。貴女が美しさを嫉妬しているこの私が紅蠍のエース・ストライカー・クィーン・鏡魅羅ですわ。男達は私の虜…。」
日向「なにぃ!?」
同じく試合を観戦していた翼子と菜狼が寄って来た。
菜狼「次郎子、君は肝心の彼女の偵察をしていなかったようだね。次郎子のタイガーショットと、彼女のドライブミラージュとの対決、期待するよ。」
日向「ドライブミラージュだと? 鏡魅羅! この俺のネオタイガーとどちらが上か勝負だ!」
翼子「明日の試合が楽しみだよ。僕達と決勝で会おうね。」
◇準決勝・冥環SC
FW日向次郎子とキーパー墓島津犬子に苦戦させられた。
2−2で延長戦になり、4−3で勝った。
日向「ぐぉ…体が痺れて…。」
結奈「ふん、なぜでしょうね? この私には見当もつかないわ。ふっふっふっふ。」
夜
魅羅は徳川に言う。
魅羅「日向さん、彼女の圧倒的なシュートには驚かされてよ。私も剛に染まった強烈なシュートを打てたなら…。」
徳川「特訓かい? 分かったよ。」
…
徳川「よし、こんなもんだろう。蠍に刺され燃えるような激痛から名付けて『フレイム・ニードル』としよう。だけど、君の脚もただでは済まないから、連発は厳禁だよ。」
◇決勝・軟骨FC
魅羅「ドライブ・ミラージュ!」
若林「止める!」
キャッチし損ねたものの弾いた。
魅羅「ここしかないわ。フレイム・ニードル!」
若林「馬鹿な…。」
魅羅のシュートは決まった。
…
魅羅「フレイム・ニードル!」
若林「今度こそ止める!」
若林源はギリギリの所でパンチングで弾いた。
魅羅「!!!」
こぼれ玉は詩織がシュートする。
詩織「えーい!」
若林「くっ、ドライブシュートか?!」
若林源は反応しボールをキャッチしようとする。
魅羅「…藤崎さんのドライブシュートじゃ無理よ。」
ボールはドライブシュートよりも急激に落ち、ゴールに突き刺さった。
若林「おおぉ…。」
詩織「スライダーシュートよ!」
魅羅「流石は藤崎さん。私のライバルに相応しい…。」
…
3−2で勝った。
魅羅「日本一ですわ。ほーっほほほほ。」
#ここでエンディングと思わせる。
☆全日本チームの編成
魅羅「全日本女子高生選抜チームに、レッド・スコーピオンのメンバーが一人もいないですって?!」
結奈「あの双子の猿が選ばれたというのに、いまいましいわ。」
詩織「理由は何なのかしら…?」
彩子「うーん、見当もつかないわー。」
魅羅「私が美し過ぎたのが原因かしら…。観客は美しい私ばかりを見て、サッカーはあまり見れないでしょうから。」
沙希「それは無いと思う。」
魅羅「どういう意味でして?!」
沙希「ご、ごめんなさい、悪気はなかったのっ。」
未緒「私も1つ突っ込みを…。」
魅羅「ギロッ。」
未緒「なんでもないです…。」
詩織「多分、『見れない』じゃなくて、『見られない』という言葉の話だと思うわ。」
結奈「こうなったら、その全日本チームを公衆の前で敗って、実力を見せ付ける必要がありそうね。」
望「そんな無茶な…。あたし達は単なる学校のチームに過ぎないんだぜ。」
詩織「確かに、大空さん、岬さん、日向さんが攻撃し、街山さん、美杉さんが中盤を固め、若林さん、墓島津さんが守っているチームにはそう簡単には勝てないわね。」
不思議な雰囲気の女子が現れた。
英理子「全日本チームに勝負を挑むなんて、同じ事を考えている人達がいるとは楽しいですわ。」
魅羅「何者!?」

英理子「聖エルミンFCのキャプテン、桐島英理子ですわ。」
詩織「聞いた事が無いわ。」
英理子「いいえ、今聞いたはずですわ。」
しーん
夕子「あんた冗談言いに来たの? 結構寒かったけど。」
英理子「…とにかく、全国一を決める大会に、私達は事情により参加しませんでしたが、世界大会には出場しますの。手始めに貴女達を倒して、全日本チームに攻撃の予定ですわ。」
魅羅「面白くってよ。勝負よ。」
英理子は去った。
優美「桐島って人は確か、『壁に耳有り、私はメアリー』というジョークを言う人だから、藤崎先輩といい勝負です。」
詩織「ひどい事言うのね。」
優美「あー、済みません。」
◇聖エルミンFCとの対戦
英理子「おいでなさい、アークエンジェル。」
桐島英理子からは大天使の幻影が現れた。
麻紀「ペルソナ! パンドラ!」

園村麻紀からは不気味な女神の幻影が現れた。
魅羅「一体何なの!?」
結奈「電撃ショックも毒ガスも効かないし、こんな非科学的な集団に勝てるはずもないわ。」
レイ「ボールが分裂して見えたり、光り輝いたり、点滅したり…。この僕でも防ぎようがない…。」
見晴「コァラ手も足も出んわ。」
…
0−28で敗れた。
夜
徳川「ペルソナか…。君にも話してなかったが、人間を超えた能力を備えた者達で行われるサッカー組織が裏世界にあるんだよ。実は俺も裏の技を身に着けたために少年チームを追い出されたのさ。」
魅羅「…驚きましてよ。」
徳川(魅羅ちゃんには言えないが、『フレイム・ニードル』が裏の技を含んだシュートだと見抜かれてしまったのが、全日本代表に選ばれなかった理由なのかも知れないな…。)
魅羅「どうやって戦えばいいのかしら? 負けたままでは悔しくってよ。」
徳川「聖エルミンFCがペルソナ使いの集団なら、こちらも最低一人はペルソナを習得する必要がある。これから君にペルソナを召喚する術を授けよう。」
魅羅「お、お化けを召喚するのは嫌よ…。」
徳川「ペルソナとは君の分身でもあるんだ。それに、君のペルソナは醜い化け物じゃないはずだ。」
…
魅羅「妖精の女王ティタニア…これが私のペルソナ…美しくて輝いていましてよ。」
徳川「伝説のシュート『エリニュス』。これは強力なペルソナを降臨させる事ができた時に復活するのかも知れないな…。」
ニュースが飛び込んだ。全日本女子高生チームが聖エルミンFCに0−26で敗れたというニュースだ。
ある夜
魅羅はいつもより遅れて、徳川の待つ秘密の練習場に向かった。
魅羅「はぁはぁ、ごめんなさい。ちょっと親衛隊のみんなをまくのに手間取って。」
徳川はボロボロになって倒れていた。
魅羅「徳川君!」
徳川「…裏サッカーを抜け出して、君と一緒にいたかったのに制裁を受けてしまった。伝説のシュート『エリニュス』を見たかった…。」
ガクッ
徳川は魅羅の腕の中で息絶えた。
魅羅「そんな…死んでしまうなんて…徳川君…。」
…
魅羅「徳川君の仇は、私がきっと取ってみせるわ。今日から私は復讐の鬼よ!」
魅羅の精神には復讐の女神ネメシスの波動が微かに現れた。


#この後は裏サッカー連盟を倒すという話に。
魅羅のペルソナ、結奈の真・世界征服ロボがあれば、超人達との対決にも渡り合っていけるだろう。
最終的にはチームの全員がペルソナを降臨させられるようになる。
裏の対戦チームはペルソナ以外の術でも仕掛けて来るが、裏の技であるペルソナがあれば戦える。
★コメント
シーンはまだ充実していません。ただ、サッカーゲームにするとなると、余計なシーンも出てきます(ゲーム展開の一例という事で解釈ください)。
キャプテン魅羅TOP